NHK夜ドラ「ここは今から倫理です。」の第4話が放送されました。
今回は【人間は生まれながらに善なのか悪なのか】というのがテーマになっています。
では感想などを述べていきます。

#4あらすじ
近藤陸(川野快晴)は兄のカイト(山科圭太)が逃げたとチンピラ達から言いがかりをつけられ暴行を受ける。そこに現れた“ジュダ”と呼ばれる男(成河)に助けられた陸だったが、今度はジュダに軟禁されてしまう。そこに飛び込んでくる高柳(山田裕貴)。ジュダと高柳の間にはかつて、一人の女子生徒を巡る浅からぬ因縁があった…。高柳は陸を連れ出そうとするが、ジュダはそれを阻み、ハンナ・アーレントの言葉を突きつける。(NHK公式HPより)
感想&詳細
近藤陸は兄のカイトとは仲がいい。
が、ある時カイトから妙なお使いを頼まれます。
約束の場所に行くとチンピラみたいな2人組から何かが入ったモノを受け取ります。
陸は不思議に思いながらも、その後もその妙な【お使い】を続けます。
が、ある日いつものように【お使い】に行くと、兄のカイトがブツを持って逃げたとチンピラから暴行を受けてしまいます。
暴行を受ける陸を救ったのはジュダと呼ばれる男だった。
その頃学校では陸が2週間ほど学校を休んでいることで、高柳を含め友人の幸喜たちやいち子が心配する中、いち子から陸の兄が半グレで有名な男だという事を知らされた高柳はその居場所を聞き、あわてて教室を飛び出していきます。
一方、陸は陸を助けたジュダのBARでジュダから迫られていた。
陸
『ジュダさんはなんで俺を助けてくれたんですか?』
ジュダ
『ん?いったじゃん、好きだからって。俺と仲良くすれば連中から守ってやるよ』
だがジュダは陸が羽北高校生だと知るとなぜか怯えながら陸から手を引きます。
そして高柳がその場に現れます。

陸
『たかやな?なんで?』
高柳
『近藤君、こちらへ。まずここを出て話しましょう』
ジュダは高柳と知り合いのようで、陸を連れていこうとするのを止めます。
ジュダ
『あんたの言いたいことはわかる。あんた俺が普段どんな場所で生きてるか知ってる。だがな、こいつは自分から入ってきたんだ、俺に生きてる世界に。バカだから。何が善か悪か知らずに、その場その場で流されて何にも考えずに』
それを聞いた高柳は陸になぜここにいるのか問いかけます。
陸は答えられなかった。

ジュダ
『先生、この子叱るのは違うぜ。その場のノリに流されて悪に行くのは人間として当然だ。「人間の本性は悪」。荀子もそう言ってる』
高柳
『性悪説ですか』
ジュダ
『カントだって言ってる。「人間は気ままに生きると争う悪になる」って。そうだ、ハンナ・アーレントもだな。「悪」は陳腐。「悪」は月並みって。誰もが簡単に悪に染まっていく。それがこの世界の真理だ。そうだろ?先生』
高柳
『いいえ。あなたは彼らの思想を都合よく解釈しているだけです。荀子もカントもアーレントも人間は当然悪であるから悪を容認するとは言っていません。彼らはだからこそ、人が悪を乗り越える為に何をすべきか語っているのです』
ジュダ
『先生ならそう言うだろうと思ったよ。だがな、荀子が人間の本性が悪でだと言ってから何年経った?おい、弟。ハンナ・アーレントはわかるか?』

陸
『いや・・・』
ジュダ
『ハンナ・アーレントは1961年、アイヒマン裁判を傍聴し、全体主義の中で醸成される悪について分析した。
アイヒマンは元ナチス親衛隊でホロコーストを主導した人間だ。まあユダヤ人大虐殺した実行犯と思えばいい。
どんなヤツだったと思う?
果たして裁判ので人々の前に現れたアイヒマンはヒトラーに心酔した狂った差別主義者だったか。冷徹な快楽殺人鬼か。
そうじゃない。ヤツはごく普通な真面目なドイツ人だった。上からの命令に忠実に従っただけの従順な官僚。分かるか?命令されたから。それだけの理由で人間は毒ガスの噴射スイッチも原爆の投下スイッチも簡単に躊躇なく押せるんだ。誰もが当たり前のように悪なんだ。そうだよな、先生』
高柳
『それは・・・』
ジュダ
『名だたる哲学者たちが何人も人間の悪性をどう乗り越えるか頭を悩ませてきた。そしてその都度答えも出した。
それで人間は変わったか?ほんの数十年前、人間は富の奪い合いの為に愚かしくもたくさんの血を流してる。誰彼かまわず戦火に巻き込み、原爆を落としユダヤ人たちを虐殺してる。そこでも哲学者たちは言った。こんなこと二度と起こらない為にどうすればいいか・・・。
で?人間は変わったか?世界は変わったか?人間によって人間の命が奪われる。そんな悲劇はもうこの世界じゃ起きないか?違うよな。
あんただって・・・いや、あんたこそよくわかってるはずだ。人は悪を克服できない。誰もがアイヒマンでユダだ!
人間の本性は「悪」。それが世界の真理。
なのに不思議だよ、先生。そんなに「善」ぶるなんて』
高柳
『私は彼の教師ですから。善の心で彼に接するしかありません』
ジュダ
『つらいねぇ、先生』
高柳
『教えて下さい。彼に何があったのか。なぜ彼がここに来たのか』
ジュダ
『あんたみたいな「善」には何にも教えない。教えたとこでわかんねぇだろ。あんたの顔、偽善の顔がべったりくっついてるよ。二度と剥がせないくらいに』
高柳
『わからないかもしれません。ですがわかろうとする事はできる。だから問い続けます。近藤君、あなたはなぜここにいるんですか?』
ジュダ
『ねぇ、弟君。君はどうしたいの?』
陸はその問いにわからないけど兄は優しかったし、家族は兄だけで好きだったが誰が悪いとか考えたことなかったと言い、どうしていいかわからないと泣き崩れてしまいます。
すると陸のスマホにメッセージが。
そこには幸喜たちからのメッセージ。
それを見た陸は高柳とジュダに学校に行きたいと涙ながらに告げます。
するとジュダは陸に暴行した連中に電話をかけ、二度と陸に手を出すなと言ってくれます。

高柳
『・・・何かを救ってくれたのですか?』
ジュダ
『俺は正しいことが大ッ嫌い。でもね先生。誰よりも正しく生きてるあんたが俺みたいなのと真剣に言い合いをしてくれるのは嬉しい。あんたとこうして口論することだけが俺がしている唯一の倫理的な事』
そしてジュダは陸と高柳をBARから送り出してくれます。
その帰り道、陸は高柳にジュダとの関係を聞くと、二年前にジュダに教え子を取られたこと、その教え子が結局学校へは戻らずに闇の世界へ行ってしまったことを話します。
高柳
『でも近藤君。あなたがもしその「悪」に触れ、怖いと思い、学校と言う場所を不快と思っていないのなら二度とこんな事しないで下さい』
その言葉に陸が黙っていると
高柳
『ちゃんと考えなさい!自分にとって何が善か悪かくらい!・・・明日からまた学校に来るんですね?』
陸
『・・・はい』
その後、陸の兄が逮捕され、陸なったはちゃんと学校にくるように。
その姿を見た高柳は陸に言います。
『ではまた倫理の時間に会いましょう』
第4話終了。

今回は人にとっての永遠のテーマというべき
【性善説】【性悪説】についてでしたね。
個人的には人は【性善説】だと思っています。
ジュダ役の成河さんの演技も凄く良かったです。
そして今回初めて高柳が感情を出しましたね。
そのシーンで少しビクッとなっちゃいました笑。
4話のTwitterの反応
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回もなかなか深いテーマでした~。
ジュダ役の成河さんって初めて演技みましたが、凄く印象に残るような演技をされますね。
高柳とジュダの関係もだいたいはわかりましたが、今後も描かれるんですかね。
若いうちは結構周りに流されることってあるとあるよな~とかドラマ見ながら思っちゃいました。笑
ではまた5話で!
「ここは今から倫理です。」はU-NEXTでも観られます!
——————————————————————————————————–
U-NEXTは見放題作品数NO.1の動画サービスです。
(※GEM Partners株式会社調べ、2020年5月時点)
映画、ドラマ、アニメなど220,000本配信!
※見放題作品200,000本、レンタル作品20,000本(2020年11月時点)
スマホ・パソコン・タブレット・テレビ、あらゆるデバイスでお楽しみいただけます。